「昇給を頑張って年収100万円アップさせても、なんか手取りってあんまり増えないな…」
そう感じたことはありませんか?それ、気のせいではありません。
実は、同じ「100万円を増やす」でも、給与アップで増やすより、副業で稼ぐ方が手取りが多くなることが多いんです。数字で比べると、その差はかなり明確です。
この記事では「なぜそうなるのか」を、難しい専門用語を使わず、できるだけわかりやすく解説します。税金や社会保険のことが苦手な方でも、最後まで読めば「なるほど、だから副業をやる価値があるのか」と腑に落ちるはずです。
この記事はあくまで「仕組みを知ってもらうための解説」です。実際の税額や保険料は、家族構成・住んでいる地域・その年の収入などによって変わります。正確な金額が知りたい場合は、税理士や社会保険労務士に相談してください。
① 「給与100万円アップ」で手取りはいくら増える?まず答えから
💡 このセクションのポイント
額面100万円アップしても、手取りは約59万円しか増えない。
まずは結論から見てもらいます。
年収500万円の会社員が、年収600万円に昇給したとします(+100万円)。このとき、実際に手元に残るお金(手取り)はどう変わるでしょうか。
| 給与(額面) | 実際に手元に残るお金(手取り) |
|---|---|
| 年収 500万円 | 約391万円 |
| 年収 600万円 | 約450万円 |
| 差額(+100万円アップ) | +約59万円しか増えない |
※40歳未満・東京都在住・独身・扶養なしの標準的な会社員の試算。国税庁・日本年金機構・全国健康保険協会の公式情報をもとにした概算値。
100万円増えたはずなのに、手元に残るのは59万円。残りの約41万円はどこかに消えています。
「え、そんなに消えるの?」と思った方、次のセクションでその理由を説明します。
② なぜ100万円増えても59万円しか手取りが増えないのか
💡 このセクションのポイント
給与が増えると「税金」と「社会保険料」が同時に増えるから、手取りが思ったより増えない。
給与が増えると、ざっくり3つのものが同時に増えます。
増えるもの① 所得税
所得税は「稼げば稼ぐほど税率が上がる」仕組みになっています。年収500〜600万円ゾーンの会社員が100万円多く稼ぐと、その上乗せ分に約20%の税率がかかります。つまり100万円増えても、まず20万円は所得税として持っていかれます。参考:国税庁「所得税の税率」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2260.htm
増えるもの② 住民税
住民税は「収入の約10%」が基本です。100万円増えれば、住民税もおおよそ10万円増えます。
増えるもの③ 社会保険料(これが一番見落とされがち)
健康保険料と厚生年金保険料のことです。給与が増えると、会社が計算する「保険料の基準額」も上がるため、毎月給料から天引きされる社会保険料も増えます。会社員は給与が上がるたびにこの負担も増えていきます。参考:日本年金機構「厚生年金保険料額表」https://www.nenkin.go.jp/ / 全国健康保険協会「保険料率」https://www.kyoukaikenpo.or.jp/
この3つが同時に増えるせいで、100万円アップしても手取りは59万円分しか増えません。約41万円分が税金・保険料の増加分として消えていく、というわけです。
③ 副業で稼いだお金は「社会保険料」が増えない
💡 このセクションのポイント
Uber Eatsのような副業で稼いだお金は、社会保険料の計算に一切含まれない。だから手取りへの反映率が高い。
ここが、この記事で一番伝えたいことです。
Uber Eatsで配達して稼いだお金は、税務上「雑所得」という種類に分類されます。
この「雑所得」、実は社会保険料(健康保険・厚生年金)の計算には全く使われません。
なぜ副業収入は社会保険料の計算に使われないのか?
会社員の社会保険料は、「会社から受け取る給与の金額」だけを見て計算されます。
副業(業務委託)で稼いだお金は「会社からの給与」ではないため、そもそも計算の対象外なのです。
社会保険労務士監修の解説でも、「事業所得や雑所得がいくら増えても、会社で天引きされる社会保険料には一切影響しません」と明記されています。
(出典:and HiPro「副業すると社会保険はどうなる?」社会保険労務士監修 https://hipro-job.jp/pro/and_hipro/column/A000000868/)
つまり、副業で月5万円稼ごうと、年間50万円稼ごうと、毎月の給与明細から引かれる社会保険料の金額は1円も変わりません。
⚠️ 例外:アルバイトやパートは別の話です
「副業でアルバイトをする」場合は話が変わります。週20時間以上、月8.8万円以上などの条件を満たすと、そのアルバイト先でも社会保険に入ることになり、保険料の負担が増えます。
Uber Eatsは「業務委託」という形なのでこのルールは適用されませんが、副業の種類によって扱いが変わる点は知っておいてください。
④ でも税金はかかる。正直に言います
💡 このセクションのポイント
副業でも所得税と住民税はかかる。「社会保険料がかからない」だけで、無税ではない。
「副業は税金がかからない」という話をSNSで見ることがありますが、これは正しくありません。副業で稼いだお金にも、所得税と住民税はかかります。
かからないのは「社会保険料」だけです。この違いはとても重要なので、誤解しないようにしてください。
また、副業の収入が年間20万円を超えた場合は、自分で確定申告をする必要があります。会社員は普通、税金の計算を会社がやってくれますが、副業がある場合は自分でやらなければいけません。
参考:国税庁「給与所得者で確定申告が必要な人」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1900.htm
👉 確定申告のやり方はこちらで詳しく解説しています:Uber Eats配達員の確定申告やり方完全ガイド
👉 会社に副業がバレないようにするには:副業が会社にバレる本当の理由と対策
⑤ 並べて比較:給与アップ vs 副業収入
💡 このセクションのポイント
同じ「100万円増やす」でも、副業の方が約11〜16万円、手取りが多くなる。
ここまでの話をまとめて、2つを並べて比較してみます。
💼 給与アップの場合
(年収500万→600万円)
引かれるもの:
所得税 + 住民税 + 社会保険料
+約59万円
100万円のうち
約41万円が消える
🚲 副業収入の場合
(Uber Eats・経費なし)
引かれるもの:
所得税 + 住民税のみ
(社会保険料は増えない)
+約70〜75万円
社会保険料が増えない分
手取りが多い
※副業100万円の手取りは、年収500万円の会社員が追加で副業収入100万円を得た場合の概算。所得税・住民税を合わせて約25〜30%が引かれる想定。給与との合算額や各種控除により変動します。正確な金額は税理士にご相談ください。
同じ「100万円を増やす努力」をするなら、副業の方が手取りで約11〜16万円多く手元に残ります。
さらにこう考えることもできます。副業で70〜75万円の手取りを給与アップだけで達成しようとすると、額面で120万円以上の昇給が必要になる計算です。それだけの昇給交渉をするより、副業で動く方がずっと現実的、という場合も多いのではないでしょうか。
⑥ 副業はさらに「経費」が使えてお得
💡 このセクションのポイント
副業にかかった出費は「経費」として収入から引けるので、税金がさらに減る。給与収入にはない特典。
副業でもう一つ有利な点があります。仕事にかかったお金を「経費」として収入から差し引くことができることです。
たとえば、Uber Eats配達員の場合、こんなものが経費になる可能性があります。
- 自転車のパンク修理・メンテナンス代
- 配達バッグ・レインウェア・グローブなどの装備品
- スマートフォンの通信費(仕事で使った分)
- ヘルメット・反射ベストなどの安全用品
仮に副業収入が年間100万円あって、経費が20万円あれば、税金がかかるのは「100万円 − 20万円 = 80万円」だけになります。経費の分だけ税金が安くなるわけです。
給与収入はこのような経費の差し引きが基本的にできないため、この点でも副業は有利です。
👉 何が経費になるか詳しくはこちら:Uber Eats配達員の経費一覧【完全版】
⑦ Uber Eatsの副業収入が有利な理由(根拠)
💡 このセクションのポイント
Uber Eatsの収入が「社会保険料の対象外」になる根拠は、国が定めたルールに基づいている。
「社会保険料がかからないって本当?」と疑問に思う方のために、根拠を補足します。
Uber Eats配達員の収入は、国税庁が「雑所得」に分類しています。国税庁の公式サイトには、「副業に係る所得(シェアリングエコノミーに係る所得など)が雑所得に該当する」と明記されています。
参考:国税庁タックスアンサーNo.1500「雑所得」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1500.htm
そして社会保険料(健康保険・厚生年金)は「会社からの給与」のみを基準に計算されるルールになっており、雑所得は対象外です。このルールは法律(健康保険法・厚生年金保険法)で定められたものなので、「なんとなくそうなっている」ではなく、きちんとした制度上の根拠があります。
⑧ 「月3万円の副業」は昇給交渉より簡単?
ここまで読んでくれた方の中には、「じゃあ実際に月3万円を副業で稼ぐのと、給与を月3万円アップさせるのって、どっちが現実的なの?」と思った方もいるかもしれません。
この疑問については別の記事で、具体的な数字と体験談をもとに詳しく解説しています。
👉 月給3万円アップより副業で3万円稼ぐ方が現実的な理由|2児のパパが数字で比較
👉 実際の副業収入の数字はこちら:Uber Eats配達員は本当に稼げる?リアルな収入公開
👉 副業のメリット・デメリット体験談:子育てパパが副業で感じたリアルなメリット・デメリット
👉 会社員の副業として合理的かどうか:会社員がUber Eats配達員を副業として選ぶのはアリ?
⑨ まとめ:副業をやる「税金的な理由」
この記事の3行まとめ
① 給与で年収100万円アップしても、手取りは約59万円しか増えない(税金+社会保険料が増えるため)。
② Uber Eatsのような副業(雑所得)には社会保険料がかからないため、同じ100万円でも手取りへの反映率が高い(約70〜75万円)。ただし所得税・住民税は発生する。
③ 経費も使えるため、さらに節税できる。
「副業なんて少ししか稼げないから意味ない」と思っていた方にとって、この仕組みを知ることで見え方が変わるかもしれません。少額でも、手取りへの反映率が高い副業収入は、家計を改善する手段として十分合理的です。
👉 Uber Eatsを始める手順:Uber Eats配達員の登録方法と始め方
👉 始める前に知るべきこと:副業としてUber Eats配達員になる前に知るべき10の真実
👉 Uber Eats副業の全体像:Uber Eats副業完全ガイド|2児のパパの実体験まとめ
